2017.12.15 fri 〜 12.24 sun

市プロジェクト2017
「畏敬と工芸」

東北芸術工科大学の「市プロジェクト」は、人口減少が進む地方都市で、ものづくり中心の暮らしを成り立たせていくための新しいつくり方・売り方・つながる場を、ゲストクリエイターと地元のつくり手がともに考え、実践していくアートマネジメント人材育成プログラムです。第2期では、今年度からスタートした4つの市プロジェクト研究会のうち、森岡督行(森岡書店)が監修する工芸の市「畏敬と工芸」と、小板橋基希(akaoni)が監修するこどもとデザインの市「山の面々」のふたつが、その活動を報告します。

12:00~19:00(入場無料・月曜定休)
会場:とんがりビル KUGURU
主催:東北芸術工科大学

市プロジェクト・ウィークエンド[第2期]
VOL.3「畏敬と工芸」

本展では、災害や自然への畏れのイメージが、ふだん使っている工芸に落とし込まれていないか、或いは、自然への敬いのかたちが、造型としてどうのこされているかを、地域の人々とともに調査したものを提示します。工芸のなかに畏敬の念を見つけることは、換言すれば、時代の断絶を実感することにつながります。私たちの祖先が親しんだ世界観、信じた宗教、それらのすべてを現代の私たちが継承しているわけではもちろんありませんが、工芸にのこされた畏敬のあとを見ると、どれだけ生活と一体化していたかがひしひしと伝わってきます。それは、一点一点の工芸をみなで「読む」体験とも言えました。時としてある情報がつぎの情報にむすびつき、本展の全体イメージが生まれました。「畏敬と工芸」にこれまで感じたことのないざわめきを覚えて、深く引込まれたなら、おそらくそれは、私たちのこころのなかに少ないながらも、確実にのこっている「野生のカン」のようなものが、無意識のうちに働いているのかもしれません。(森岡督行)

監修:森岡督行(森岡書店)

サポート:柴山修平
出展:
森岡督行/岩井巽/位部恵理/大江よう/沖津直美/菊池芙生子/齋藤則子/杉山ひかる/鈴木伸夫/田村岳男/土屋理奈/野田晶子/渡部萌
編集・デザイン:
工藤拓也/難波知子
空間デザイン:
柴山修平
会場:とんがりビル1階 KUGURU


森岡督行(もりおか・よしゆき)
「森岡書店」店主。1974年山形県生まれ。「1冊の本を売る書店」がテーマの株式会社森岡書店代表。著書に『BOOKS ON JAPAN 1931−1972』(ビー・エヌ・エヌ新社)、『荒野の古本屋』(晶文社)、『本と店主』(誠文堂新光社)等がある。『工芸青花』(新潮社)編集委員。森岡書店のビジュアル・デザインと取り組みが、ドイツのIFデザイン賞とイギリスのD&AD賞、2016年度 グッドデザイン・ベスト100を受賞した。

<イベント>
出展者による解説リレートーク
12月15日(金)18:30~20:30 (入場無料/申込不要)

進行役:森岡督行、小板橋基希、宮本武典

市プロジェクト2017
主催:東北芸術工科大学

助成:平成29年度文化庁 大学を活用した文化芸術推進事業(市プロジェクト2017)

コーディネート:宮本武典(東北芸術工科大学准教授・主任学芸員)

協力:株式会社マルアール/株式会社akaoni/貝瀬千里/蔵六面工房/金洸志/株式会社金入/ガッタハウス/工房ストロー/山の形/真室川町立歴史民俗資料館/出羽の織座米澤民藝館

お問い合わせ:
山形ビエンナーレ事務局(東北芸術工科大学地域連携推進課)

〒990-9530 山形県山形市上桜田3-4-5

TEL:023-627-2091(担当=加藤・鈴木)

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